2017年8月12日~14日の行程で
中房温泉~燕岳~大天井~西岳~東鎌尾根~槍ケ岳
通称 表銀座ルートを歩きました。

移動日
11日18:00 福山出発

今回は、時間と場所の食い違いから、いつも一緒に行っている友人とは行かず、
バド&山友達のMYさん(女性)と2人で行く事になった。
移動手段は、私の愛車【レガシィツーリングワゴン】です。
お盆休みのスタートですが、上り車線で、しかも夜中に差し掛かる事も手伝って、渋滞は全然ありませんでした。

途中、名古屋在住のEさんと駒ケ岳SAで合流し高速を降りました。

12日2:00頃 穂高駅駐車場へ到着
なんと、この駐車場は終日無料でした。
少し仮眠を取って、5時にタクシーに乗り、(タクシー代は7600円)中房温泉登山口に到着。

1日目(12日)6:30頃 登山開始

事前に用意してた登山計画書を提出し、身支度、トイレを済まし、さあ登山開始です。

まずは合戦小屋を目指します。
程々に登山者が多いのもあって、ペースはかなりゆっくり目です。
足の遅い私にとってはちょうど良いペースです。
この中房~合戦小屋までのルートは、日本3大急登と呼ばれます。
実際に歩いた感じは、それほどの急な登りと言った感じはありませんでしたが、
とにかく登りが続くので、見た目よりは厳しい登りでした。


登りはじめから結構な急登です

私のようなヘタレが休めるように、約30分おきぐらいに休憩の為の“ベンチ”があります。
第1~第3ベンチ、富士見ベンチと、合計4か所休憩ポイントがあります。


第2ベンチ


まだまだ元気


ここから20mぐらい降りた所に水場があります。


休憩ポイントは人で溢れています


よく整備された登山道です

もうそろそろかな?と思ってたら、この案内板が。

このあたりから小雨がパラパラと降り出しましたが、
林の中なのでそこまで気にならず、雨具無しでGO!

12:00前に合戦小屋に到着。

この頃には本降りになってきたので、ザックカバーだけ装着し、
合戦小屋名物のスイカを頂きました。
汗をかいた体に染み渡ります。(ついでにお昼ごはんもここで済ます)

水分とカロリーも補充でき、体も休まったので、カッパを着て再出発です。

10分程歩いた所で問題発生!!

Eさんの足がけいれんを起こして限界らしい。
実はEさんは60代後半のベテラン登山者なのですが、今回はペースが合わなかったのか、体調が悪かったのか、この先の行程を考えると無理っぽいとの事で、非常に残念ですが途中リタイヤです。(下山は無事出来ました)

Eさんに別れを告げ、燕岳へ向かいます。

その後、10分ぐらいで雨があがりカッパを脱いで気分良く再スタート。
まだまだ登りは続きますが、なんとか燕岳直下の燕山荘へ到着。
すでにヘロヘロです。
燕山荘周辺は広場の様に広く、登山者でごった返していました。
多くの人はここで宿泊しますが、私たちはこの先の大天井まで行きます。
体力と時間的な事を考え、燕岳頂上の登頂はパスしました。
(後から考えると、無理して登頂目指してたら、大天井までたどり着くまでに日が暮れていたと思う)


テント場はお昼には張れなくなっていたそうです。

少し歩くと稜線に出て、『ああ~来て良かった~』と思わずこぼれました。


燕山荘からの稜線歩き

1時間程は稜線を満喫出来、ど~んと登りが見えます。
ここからが非情にきつかったです。
標高は2700mぐらいになり、空気の薄さが解る頃です。
腹は減ってくるし、体力の限界は近く、見えないゴールに足が進まない。

17:00 大天荘テント場到着

とかなんとか言いながら、本日のゴールの大天井岳直下の大天荘へ到着です。

ちなみに今回のザック内容は、
テント(2人用)、2.5日分食料、水2L、シュラフ、バーナー類・・・等、ザック含めて18kgでした。

テント場は満席状態でしたが、ちょっと無理やりに場所を確保。
小屋と机(ベンチ)が近く、すごく良い場所でした。
(トイレの前だったので、嫌がって空いていたのかなあ)
場所代は1人700円。水200円/1L

今回のテント飯のハイライト、“アルコールバーナーでご飯を炊く”
自宅にてテスト炊飯はしてましたが、現場では初挑戦です。
結果としては、ちゃんと炊けました。
しかし、現地の気温(水温が低くなる)と風の影響だと思いますが、
私の作ったアルコールバーナーの大きさでは燃料が足りなくなり、
最後はOD缶の力を借りました。

時間で言うと、家では約18分で炊き上がりましたが、
現地では20分経っても水がなくならず(沸騰はしていた)あえなく燃料切れで消化・・・

単にお湯を沸かすだけなら良いかもしれませんが、炊飯には無理がありました。
そうやって思うと、OD缶+シングルバーナーの方が、重量が増しますが効率が良いです。
炊飯だけを考えると、固形燃料がベストかもしれません。
この辺の考察をまた別の記事でまとめたいと思います。

食事も済ませ、寝不足と疲れから、あっという間に就寝です。

2日目(13日)朝5:00起床

周りの方々の準備の音に起こされ、4:00頃には目は覚めてましたが、
早起きが苦手な私は中々起き上がれません。
段々と明るくなるテントの中、ネットで日の出時刻を調べ、
ギリギリの時間にカメラを持って外に出ました。


見事なご来光です。


反対側は今回の最終目標地点の槍ケ岳が照らされています。

朝ご飯を済ませ、テントを撤収します。
フライが朝露に濡れていましたが、ゆっくりしていたお陰で、
日光でそれなりに乾き割と簡単に収納が出来ました。
毎度の事ですが、私は朝の出発が遅く、ほぼ最終組出発になります(笑)

7:00 大天荘テント場を後にし、2日目スタートです。


左のベンチ奥にテントを張りました

30分位下った所の大天井ヒュッテで水分補給&トイレ休憩。
結構ここでのんびり談笑してました。


そこからは登ったり下ったり、西岳山荘を目指します。
9:00頃、ソロ歩きの人と遭遇し、少しお話をしたら、朝5時に槍を出たとの事。
なんと、4時間で大天井の手前まで! すごい人も居るものです。


あそこまで行くのか・・・

12:00頃 西岳山荘到着
昨晩の残り飯(おにぎりにしてました)と味噌汁で昼食にし、リスタート。

これからが、2日目の厳しい所に差し掛かります。

槍の穂先近辺は雲がかかってましたが、
時々顔を見せる穂先に勇気をもらって頑張って登ります。


こんな感じで登ったり降りたりが続きます

途中、虹が現れ【ブロッケン現象に遭遇】。


解りにくいですが、中央付近に虹が出来て、私が手を振っています

同行者のMYさんはやたらテンションがあがってましたが、
私は疲れが出て来ていて、MYさんがキャーキャー言いながら写真を撮ってる間、休ませて貰っていました(-_-;)

結構長いハシゴが多く、せっかく稼いだ標高もなかった事になり『また登り~』と、ぼやきながら いよいよ2日目ゴール近くのヒュッテ大槍へ到着。

 

もう既に眼下にはゴールの殺生ヒュッテが見えています。
最後の休憩をして、焦る気持ちを抑えながら
(こういう時に気が緩み、よく事故がおこります。)行きます。

16:30 殺生ヒュッテ到着

ここもテント場はいっぱいです。まともな場所が見つからず、
ウロチョロしていたら、小屋のすぐ上に幕営していたおねえさんが
『となり空いてますよ』と声をかけてくれて、
奇跡的に石の少ないまともな所に張ることができました。

♥お姉さんに感謝感謝♥

2日目の夕食は、炊飯は余ると思い、
レトルトハンバーグ、ラーメン、ポテサラにしました。
この日も疲れ果てていて、横になるとあっという間に寝ていました。
テント場に着いてからは、本当に疲れていて、写真を撮る余裕がなく、ご飯の写真がないのが悔やみます。

3日目(14日) 槍ケ岳登頂

夜中の12時頃、小雨がテントをたたき、“こりゃやべーな”と思いつつ
再び寝てしまう私・・・。

2時頃にトイレに行きたくなり外に出ると、
若干曇ってはいますが、まあまあの天気でほっとして、
更に寝てしまった。(結局5:30まで)

軽く朝ご飯を頂き、テントをたたみ、
カメラ、水分、行動食のみ持って山頂アタックです。

殺生ヒュッテからは、一旦東鎌尾根に上がり、
向かって右側から行った方が近道です。

槍ケ岳山荘のそばまで来ると、そこから見上げる登頂ルートを登ります。

渋滞回避と、危険回避のため、上りと下りは、1箇所を除いて分かれています。
岩をよじ登り、鎖につかまり、最後は鉄ハシゴ(ほぼ垂直)を登っていきます。
高度感はありますが、ほんとに厳しい所は足場用に杭を打っていたり、
ハシゴはしっかり固定しているので、私は全然恐くありませんでした。

運良くたいした渋滞もなく頂上へ到達!

頂上は30人位は滞在できるくらいの広さでした。
三角点にタッチし、祠にある槍ケ岳の看板を持って記念撮影です。

固定されてない三角点


頂上での記念撮影、順番に協力し合い撮影してます。


頂上直下の槍ヶ岳山荘

 

しばらく風景を楽しんだ後、後ろ髪を引かれつつ下山です。
来た道を引き返し、またあの重いザックを担いで、
上高地に向かって下りていきます。

9:00 下山開始です。

登山道の途中にある、水沢という所で、雪解け水を水分補給。
これがまた冷たくて美味い!!
標高も下がってきていて気温も上昇中。
ほてった体を冷やしてくれました。

 

12:30頃 槍沢ロッジ到着

暑さと疲労と空腹でダウン寸前でした。
空腹なはずですが食欲がイマイチ出ず、
しかし体力回復のために無理やりでも食べようと思い、山荘でうどんを注文。
食べ終わるころには、体力、気力が見事に回復出来ました。

おそらく、“シャリバテ”だったのだと思います。
なんとかラストまで頑張れそうです。

槍沢ロッジから1.5時間くらい歩き、横尾山荘へ到着。
横尾山荘で軽く休憩後、徳沢まで頑張り、ソフトクリームを頂きました。
ここのソフトクリームは実に美味い。


徳沢ロッジ よくここでソフトクリームや食事と取ります。

横尾山荘からは、ほとんど緩やかな下りです。
道も広く、よく整備もされているのでペースがあがります。
一気に明神館まで来ました。

ラストスパートです。あと1時間でゴールです。
バスの時間を気にしながら歩き、
カッパ橋が見えた時はさすがに笑みがこぼれました。

5:40 上高地到着。

6:00発のバスに乗るため、
乗車券を購入:2450円(上高地~新島々駅経由、松本駅まで)
松本駅で大糸線に乗り換え、最終地点穂高駅まで行きます。

20:45 穂高駅到着 ・・・・遠かった~

ようやく車に乗り込み、24時まで営業している銭湯に行き、
その後ファミレスで遅い夕食後、その足で帰路しました。

自宅に着いたのは朝の8:00でした。

今回は、Eさんの途中リタイヤがあったり、
予定時間よりかなり時間がかかって夕方にテント場に着いたりと、
登山計画に無理があったと反省しつつも、
天気には恵まれ、槍の展望は最高だったなあと、
トータルでは良い登山だったと思いました。

 

最後までお読み頂きありがとうございます。

次回の登山記録は秋の紅葉シーズンに登ったら書きたいと思います。